アゲ「ほな、今ためしに審判の資料、頭に流し込んでみますか?割とすごい情報量なんで初めてやと疲れると思いますけど」
吉田「うーん…ぶっつけ本番より今一回やっとく方がいいのかな」
アゲ「意外とマジメですよね、まあ流し込んだ記憶は後でちゃんと消せますからご心配なく」
吉田「そっか、じゃあ遠慮なく来いよ」
アゲ「はーい、流しまーす」(BGM赤子の鳴き声)
吉田「…お、おお、…あ、やっぱヒストリームービーみたいな感じになってんのね」(BGM子供が遊ぶ声)
アゲ「便利ですよコレ、自動的にハイライトをピックアップ、SUNY(サニー)提供の動画システムです」
吉田「なにしてんの日本企業」

男「あ、あのさ…またここで…会える?」
女「え…、あ…わたし」
男「ダメ、かな」
女「あの…わたし、もうここには」
男「…そう、悪かったね、引き留めて」
女「違うんです、あの、わたし、…明日から違う建屋で働くことになってて…お会いするなら、ここじゃなくて…」
男「え…、いいの?」
女「はい…うれしい、です」

吉田「止めろ」
アゲ「え?」
吉田「今すぐこの記憶を引き抜け」
アゲ「どうしたんです」
吉田「どうしたじゃねえよ」
アゲ「なんです今ええとこやのに」
吉田「これ俺の親父の記憶じゃねえか!!みたかねえよ母親とのなれそめなんかよォ!!」
アゲ「ええやないですか」
吉田「よかねえよ!なんかちょっと本人から聞いてたより甘酸っぱいのがすっげやだわ!!止めろおおおお!!」


東京「いつ…っ、いつになりますか!ペテロ様のおかえりは…!」
天使「…え、なんでうちに聞くん…」
サゲ「そんな威圧的な態度…おそろしいわあ」
天使「そもそも居場所がわかったて連絡はいっただけでいつ帰るかは…」
東京「っ!もう、ホント、帰りますから!ありがとうございました!うっ、うう」
サゲ「ええ?どうせまた来はるんでしょ?わざわざお帰りにならへんでもええんと違います?」
東京「いいんです!帰ります!!もうこの書類だけ置いて帰りますから!ペテロ様によろしくお伝えください!ハンコ押した書類、別の者にとりに来させますので!!お願いします!お願いします!!それではあああああ!!」
天使「あーあ」
サゲ「軟弱なお人でしたなあ」
天使「ケンカしたらあかんという大天使の掟を逆手に取ったその態度、表彰モンやわ…」


50「なー!ほら、着いてったるから!かえりましょて!」
ペテ「イヤや、帰れへん」
50「もーええからそのビータ置けや、現実戻ってこよ」
ペテ「あとちょっとパラアゲさせてって」
50「何回あとちょっとあとちょっと言うんですか、誰やねんコイツにゲーム機かしたん!」
ペテ「キリアゲルから借りましたけど」
50「ホンマしばくぞアイツ、かえろうよペテロさまああもーホンマボクの邪魔せんとってよ、頼むわホンマにいいいい!」

つづく